2013年3月15日金曜日

『エリザベスは本の虫』The Library

The Library
by Sarah Stewart
pictures by David Small

アスラン書房
『エリザベスは本の虫』
サラ・スチュワート 作
デイヴィッド・スモール 絵
福本 友美子 訳
アメリカ人女性サラ・スチュワートの文に、彼女の夫デイビッド・スモールがイラストを描いた作品。

やせっぽちで近眼で恥ずかしがりやの主人公の少女エリザベス・ブラウンは、お人形遊びをするよりも本を読むのが好き。
年頃になって、他の女の子たちがデートで夜更かしするかわりに、彼女は本を読みふける。
収入を得るために、家庭教師を生業とし、読書に没頭する人生。
本に埋没しながら、いつしか彼女も年をとります。
そして、ある日、彼女が決断したことは?
本好きの人だったら、ただ読書に明け暮れる、こんな人生もいいかも、’と羨ましく思うかもしれません。

この、エリザベス。
今でいうなら、活字ナシでは生きていけない、“活字中毒”といったところでしょうか。
作者のサラ・スチュワートのプロフィール(下記参照)から、彼女自身をモデルにした話かな?と思ったんだけど、どうやら本を読むことをこよなく愛した、実在した友人がモデルらしい。

そういえば、たまに見かけるのが、本を読みながら歩いている人。
(この絵本でもエリザベスが歩きながら本を読んでいますが)
ストーリーの先が読みたくて、読みたくて、待ちきれないんだろうね。
私は、何かをしながらの“ながら”で読書ができないので、とても感心してしまうんだけれど。

昔、付き合っていたボーイフレンドとデートの待ち合わせをするたびに、私が寝坊したり、モタモタと身支度に時間がかかったりしていつも遅刻しては待たせてばかりだったんだけど、いつも、怒ることもなく、持ち歩いていた文庫本を読みながら気長に待っていてくれたっけ。
読書にまつわるそんなエピソードをふっと思い出してしまいました。


●サラ・スチュワートと夫デイビッド・スモール夫妻について
(『リディアのガーデニング』プロフィール欄より抜粋)

サラ・スチュワート(Sarah Stewart)
米国テキサス州育ち。子どもの頃、やせっぽちで近眼でひどい恥ずかしがりやだった。家にお客さんが来ると、ぬいぐるみとお気に入りの本をもってクロゼットに逃げ込んでいた。 図書館と祖母の庭が安心していられる場所だった。 静かなところで一人で過ごすのが好きなので、今でも庭と図書館 はお気に入りの場所である。5月の初めから霜が降り始める頃 まで、ほとんど毎日庭仕事をし、晩秋から冬の間は書斎にこもって書いたり読んだりして過ごしている。

デイビッド・スモール(David Small)
米国ミシガン州デトロイト育ち。少年時代の体験の中で、芸術家としての現在を作るうえで影響があった3つあるという。 校外学習で訪れた美術館で見た、メキシコの画家ディエゴ・リベラの力強い壁画「デトロイトの産業」。 X線技師だった父が働いていた病院の、一種独特な雰囲気の中でかいま見た生と死。 春休みのたびに訪れたインディアナ州の祖母の家。日中は戸外で過ごし、夕闇が迫ると祖父と停車場に蒸気機関車を見に行った。
テレビ無しに育った子ども時代と、その頃の田舎の生活を体験したことを幸運だと思っている。 現在、ミシガン州セント・ジョセフ川の近くに夫婦で住んでいる。

その他、あわせて読みたい、サラ・スチュワート&デイヴィッド・スモール夫妻の作品。
The Quiet Place
The Money Tree
The Friend(『ベルのともだち』)
The Journey
The Gardener(『リディアのガーデニング』)

2 件のコメント:

  1. 絵本のイラストが楽しいよね。
    この前行ったときCNCORDの書店で買ったNational Parkの本、辞書片手に3ヶ月くらいかかって読んだな。きれいな写真があったから全部読もうという気になって良かったよ。武

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  2. takegiさんは、間違いなく「本の虫」だよね。技術書から歴史、地理、どんなジャンルのでも読むもんね。で、なかなか本を手放せないでしょ。(本を手放せないってとこだけは私も血を引いてて、おかげで本がたまる一方)
    カズコさんが、本の重みでいつか家の床が抜ける、と心配してるもんね。
    そのうち、私設の図書館みたくして一般に開放してみてはどう?

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